ビジネス応用

LSTMによる資格試験の申込需要予測

本研究では、資格試験の出願需要予測手法を提案する。試験の日程や会場があらかじめ決まっているため、受験希望者は申込締切日や空席を考慮して申込を行う。そのため、直前の申し込みと残席の影響は不可欠である。本論文では、LSTMを用いた複数の時系列データ分析により、将来の出願需要を予測する。評価では、英検S-CBTの出願データを用いた予測精度の比較実験の結果を報告する。

買収・被買収の企業ペアの予測とSHAPによる解釈

買収戦略や投資戦略において、買収企業と被買収企業の将来のペアを予測することは重要である。この予測は、様々な非財務的要因を取り込むことと、ネガティブサンプルの不足に対処することが必要である。前者については、投資ネットワークやカテゴリーネットワークにおける買収企業や被買収企業の重要性を表すネットワーク特徴量と、それらの類似性や親密性に関連する企業関係特徴量を含めることを提案した。後者の要件を考慮し、ネガティブ例として、ポジティブ例と類似した特徴を持つ買収者と被買収者のペアを設定した。これにより、買収先として選定された企業と買収候補企業との間の些細な差異を学習することができた。提案する予測モデルをCrunchBaseから収集した2000年から2018年の買収ログを用いて評価した。SHapley additive explanation (SHAP)値の高い特徴を分析した結果、新たに考慮したネットワークと企業関係の特徴が高い有意性を持つことがわかった(上位22の主要特徴のうち10)。また、SHAP値を解釈することで、これらの新規特徴が買収発生予測にどのように寄与しているかを明らかにした。